対象が「子ども」となる小児治験では、成人治験とは異なる専門的知識が必要です。小児専門医療機関のCRCは施設内で小児領域の教育を受ける機会や最新の知識を得る環境が整備されていますが、それ以外の医療機関では、そのような機会や環境が十分ではなく、専門的知識を得ることが難しい場合も多くあります。
そこで、小児の専門的知識を持つCRCとそうでないCRCが、施設の垣根を超えて連携し、情報共有する場を作ることを目的として、2017年4月にCRC部会が発足しました。
ネットワーク加盟施設のCRCのうち、100名を超えるCRCが部会員として登録しています。
第12回CRC部会を開催しました。
第一部では、「ネフローゼ症候群 ~その病態生理と治療、最近のトピックスについて 」と題し、基礎的な知識から治療の変遷、今後期待される新たな治療のアプローチ等について、東京都立小児総合医療センター 腎臓・リウマチ膠原病科 医長・濱田 陸 先生にご講演いただきました。
第二部では、少人数のグループに分かれて、「服薬指導」について話し合いました。自身が体験した具体的な事例とその対処法について話し合い、明日からの業務に活かせる情報交換の場となりました。
第二部の結果は、参考情報を加えて「治験における服薬指導の体験談」としてまとめました。
第8回CRC部会を開催しました。
前回同様webでの開催となりましたが、多くの方にご参加いただきました。
第一部では、「COVID-19ワクチンと小児」と題し、新型コロナウイルスの最近の動向や新型コロナウイルスワクチンの特徴、また小児への接種に関する見通し等について、国立成育医療研究センター 感染症科 医長・庄司 健介 先生にご講演いただきました。
第二部では、少人数のグループに分かれ、インタビュー形式で話し合いました。テーマは「“小児CRCの魅力を語る”座談会」。いつもとは異なる趣向のテーマでしたが、参加者からは『プラスの経験を共有出来て有意義だった。』『モチベーションが上がった。』『聞く姿勢の大切さを経験できてよかった。』といった感想をいただきました。
第7回CRC部会を開催しました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行のためwebでの開催となりましたが、多くの方々にご参加いただきました。
第一部では、最近診断される症例が増加し、COVID-19との関連が示唆されている川崎病について専門家である東京都立小児総合医療センター 副院長・三浦 大 先生にご講演いただきました。
第二部では、少人数のグループに分かれてディスカッションを行いました。リモートSDVやweb会議によるIRB等、COVID-19流行下で新たに求められるようになった業務やその対応について話し合いました。当部会では初めてのwebによるディスカッションで、慣れない部分もありましたが、横のつながりを持ちにくい社会状況のなかで、他施設の状況を知り、意見を交換することできました。
第6回CRC部会を開催しました。
CRC部会では、小児医薬品開発の推進に向けた取り組みの一環として、治験における立場の異なる職種との合同グループディスカッションを行ってきました。
2018年2月に製薬企業、2019年2月にCROモニターとのディスカッションを経て、今回は第3弾として、三者(製薬企業、CROモニター、CRC)合同のディスカッションとなりました。
当日は99名の参加者が12グループに分かれ、4つのテーマについてグループごとに話し合いました。
治験を進めるうえで主要な役割を担う三者が一堂に会する機会をつくることは、目標であり挑戦でしたが、 それぞれの立場から思いを伝え合い、理解し合う様子から、職種間の垣根をなくすための一助となったのではないかと思います。
終了後のアンケートでは「(三者が)グループになってお互いの意見をかわせる機会はほとんどなかったので大変貴重な体験になった。」「またこのような機会を作ってほしい」という声を多数いただきました。
また、参加者から出された意見のなかから、他の医療機関や企業でも取り入れることができそうな取組みを「小児CRC部会からの提案」としてまとめました。
小児CRC部会